こんにちは!搾取されるサラリーマン、キュウです。
実は私、過去に仕事が原因で精神を病み、休職した経験があります。
家族を始め、たくさんの方に支えてもらって復活し、現在は元気に生きています。
今回はその時の体験談の後半、その2をお話します。
精神を病み始めるきっかけについては前半のその1をご覧ください。
初期症状の悪化と悪循環
スーパー体育会系パワハラ職場に転勤となった私。
異常に肩がこる、喉に何かが詰まったような感じがする、不眠 寝つき目覚めが悪い
といった、今思えば精神を病み始めている初期症状が出ていましたが、無理をして働き続けていました。無理をしているせいか、だんだんと症状はひどくなっていきます。
ひどくなった症状は仕事にも影響を及ぼし始めました。
仕事のミスが増える悪循環
異常に肩がこっているせいか、タイプミスやデータの入力ミス、機器操作のミスが増えます。車の運転もぎこちなくなりました。そのせいで上司から怒鳴られます。
喉に何かが詰まったような感じから、時々オエッと吐きそうになることがあるせいで、接客・商談、電話応対、車の運転が怖くなり避けるようになります。そのせいで上司から怒鳴られます。
不眠 寝つき目覚めが悪いせいから、毎日ほとんど寝ていない状態で仕事をしているため、作業効率は落ち、そもそも今自分が何をやっているのかわからなくなってきます。
そのせいで当然、上司から怒鳴られます。
でも夜、家に帰るとなぜか眠れません…。明日職場でまた怒鳴られるのでは…、と不安になるのです。
このように
職場で嫌な思いをする→身体症状が出る→仕事がうまくできない→身体症状悪化
身体症状悪化で仕事の能率が落ちる→怒鳴られたり職場で嫌な思いをする→身体症状悪化
という悪循環が始まります。
この負のスパイラルを解決する手段を思いつく余裕もなく、悪いほうへどんどん突き進んでしまいました。
各種の身体症状も悪化の一途をたどりました。
悪化する症状
負のスパイラルを突き進んでいくうちに、身体症状も悪化していきます。
・肩が異常にこる
肩だけでなく腰~背~肩~首~頭にかけて全てが固まった感じで頭痛もするようになりました。頭が痛くて体もだるく、何もする気になれませんでした。休日の家でも洗濯や掃除、食事や風呂に入る気にもなりませんでした。
・喉に何かが詰まったような感じがする
絶対に何か喉に詰まっている。常に。という感じになり、少しのストレス(というか外部からの刺激というかちょっとしたコンタクト?)でオエッと吐きそうになるようになりました。例えば同僚が資料を送ってくれと私に頼むために「キュウ、ちょっとメールで…」と声をかけてきます。それだけで吐きそうになります。
・不眠 寝つき目覚めが悪い
ほとんど眠れなくなりました。一晩で30分くらいでしょうか。その30分も、目覚めるときに異常な動悸と息苦しさ、恐怖感で目覚めます。
例えると、すごく怖い夢を見て、ハッとして起きたら凄くドキドキしていたという経験のある方は多いと思いますが、目覚めが毎回そういう感じです。気分の悪さは怖い夢の比ではないですが、似たような感じです。
目覚めるのが毎回そんな感じなので、それ自体も怖くなりさらに眠れなくなりました。
・精神部分も異常な状態に
眠れなくなってからの消耗は物凄くて、恐怖心と不安感、焦燥感と緊張感を異常に感じるのです。そんな状態でまともに仕事ができるわけがなく、ミスをしてまた怒鳴られます。
手に突然力が入らなくなることがあり、コーヒーのカップを片手で持てなくなったり、照明のスイッチを操作できなく(すごく固く感じるのです)なったりしました。
帰宅後、戸締りも着替えもせず、電気すらつける気にならず、暗い室内で一人でイスに座って何時間も過ごしたりしていました。悲しくもないのに、気づいたら涙が勝手に流れていることも多々ありました。
出勤の際には、「車にはねられないかな」「電柱が倒れてきて下敷きになればいいな」なんて考えていました。よく電車に飛び込まなかったなと思います笑
とにかく怒鳴られないようにするため、仕事をしなければ、という考えしかありませんでしたので、リフレッシュに出かけるとか気分転換をするという気持ちになれませんでした。食事に出かけても(こんなことをしている場合じゃない、仕事を進めなきゃいけないのに…)と考えてしまって、より一層気分が沈む状態でした。
今思えばだれかに相談すべきだったかもしれません。でもそんなことを考える心の余裕はもうありませんでした。
当時一人暮らしだったことと、人に迷惑をかけまいとする私の性格から、周囲の家族、彼女、友人に気づかれなかったことも不幸でしたね。
まじめで優しい人ほど精神を病みやすいと思います。
出勤不能
段々、身体と精神をやられていく私。
またほぼ眠れない夜を過ごしていました。
(明日はコレとコレを済ませて…、あのデータを確認して…、上司に承認をもらったあと、部長を車で迎えに行って…)
(はやく眠らないといけないのに…眠れない…)
4時くらいまで眠れずに悶々として過ごします。
…
異常な動悸と息苦しさ、恐怖感でハッとします。数十分寝ていたようです。
(またこの目覚めか…、何度も経験してるのに慣れない… 気持ち悪い…)
ベッドから起き上がり、キッチンへ。
食欲は全くありませんがシリアルに牛乳をかけて口に運びます。
転勤して少し経ったときから食べ物の味がしなくなりました。わかるのは食感だけです。
シリアルって砂利みたいな食感がするんですよね。味を感じないとただの砂利です。
このころ唯一、味がしておいしいと感じたのはチョコレートだけでした。
顔を洗うため手で水を汲むと吐きそうになり、顔に水をかけると吐きそうになり、歯ブラシは口に入れるとすぐに吐きそうになるのでほとんど歯もみがけません。
ワイシャツに袖を通して吐きそうになり、ネクタイを締めて吐きそうになり、ベルトを締めて吐きそうになります。
カバンを持って玄関へ。
革靴を履いて、鍵を持って外へ出ようとドアノブに手をかけようとします。
届かない。
不思議なんです、ドアノブに手が届かない。腕が重すぎて上がらないんです。
そして、私はその場で一歩も動けなくなりました。
出勤は9時です。いつもは7時過ぎに家を出ていました。この日も同じく7時過ぎに玄関から出るところでしたが、そのまま9時を過ぎるまで全く動けませんでした。体が動かないんです。
頭は意外に冷静でした。ああ、精神と身体ってつながっているんだなあ、精神がおかしくて体を動かせなくなったんだなあ、とか考えてました。
出勤時刻を1時間ほど過ぎたころ、職場から電話がかかってきて、携帯の振動を感じたことがきっかけで動けるようになりました。
気づいたら涙が流れていて、とても疲れていました。
そのまま玄関に座り込み、電話に出て体調不良で出勤できないとだけ伝えて切りました。
その後、異変に気付いた彼女と家族に勧められ、精神科を受診した後、休職しました。
少しでもおかしいと感じたら休む!
私の体験記を読んでいただいてどう思われましたか?もっと早くに誰かに相談したり、定期的に連休を取ってうまくリフレッシュしたり、転職を考えたりと解決策は何かしらあったかもしれません。
ですが、症状が進んでしまうと解決策を考える余裕すらなくなってしまいます。肩が異常にこったり、喉に何かがつまっている感じがしたり、不眠症状が出たりしている人は要注意です。
ストレスやストレス元との付き合い方を考え直したり、定期的なリフレッシュをしたり、誰かに相談してみたり、そういった行動を早めにとったほうがいいです。
取返しのつかないことになる前に、まずは休みを取ってください。2日でも1日でも構いません。自分の状態が通常通りなのか、異常なのかを見直す時間を作って、おかしければ誰でもいいので信頼できる人に相談するのがいいかと思います。誰かを頼ることは悪いことではありません。誰かに迷惑をかけまいとする心がけは立派ですが、自分が潰れてしまっては意味がないです。
以上が私の「精神を病んだ体験記」でした。
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